不動産売却の手順とは?売却スケジュールの立て方をご紹介します!
2023-08-22
不動産売却を検討しているが、手順や注意すべきことがわからないという方は多いのではないでしょうか。
実際、不動産売却を何度も経験する人は少ないため、様々な法律や制度がからむ不動産取引を難しく感じることでしょう。
そこで、この記事では不動産を売却する前に注意しておくべきことと、売却スケジュールの立て方、マンションや土地を少しでも高く売却するための方法をご紹介します。
不動産売却前に注意すべき4つのことを紹介します
まずは、不動産の売却前に注意すべきことをご紹介します。
1つ目:不動産を売却する目的・期限を明確にしておくこと
目的がわからなければ、事前に確認しておかなければならないことがわかりません。
住み替えを例に挙げていきます。
住み替えの場合は、事前に住宅ローン残債の有無や購入にかけられる資金、売却希望金額などが重要です。
残債がある場合は、買い替えローンを活用するなど対応方法が異なります。
他にも、転勤に伴う引っ越しの場合はいつまでに引っ越さなければならないのか、転勤後は戻ってくる可能性があるのか、転勤後の手当はあるかなど様々なことを確認しなければなりません。
特に、ローンの返済が残っているかどうかはかなり重要なポイントで、不動産を相続するという場合は、3年10か月以内に売却することで相続税を不動産の取得費に加えることができる「取得費加算の特例」が適用されます。
事前に確認しておくことで、節税対策が可能になることもあるので、できる限り売却目的と期限を明確にしておきましょう。
2つ目:売却方法を検討しておくこと
不動産の売却には、仲介・即時買取・買取保証の3つの方法がありますのでそれぞれを解説します。
・仲介
仲介は、相場価格で売れることが特徴です。
不動産会社と媒介契約を結ぶことで、購入希望者を見つけてもらうための販促活動を代わりにおこなってもらえます。成約時に、不動産会社への報酬として仲介手数料を支払います。かかる時間は、3ヶ月から6ヶ月程度を見ておきましょう。
・即時買取
即時買取は、相場価格の7割程度でしか買い取ってもらえないという点がデメリットですが、仲介手数料はかかりません。
さらに、仲介の場合は確実に買い手が見つかるかわかりませんが、即時買取であればその心配をする必要がありません。
かかる期間は、1週間から1ヶ月程度でしょう。
ただし、必ず買い取ってもらえるわけではありません。例えば、土地を売る場合に市街化調整区域のものや、地目が農地だと販売が難しいことから断られる場合もあるため、注意が必要です。また、マンションや戸建ても、大規模な補修が必要だと判断された場合は、買取金額が大幅に下がることがあります。
・買取保証
買取保証は聞き馴染みがないという方も多いかもしれません。
買取保証は、仲介の期限内に売れれば相場価格で売却、期限をすぎると7割程度で不動産会社が買い取るというものです。
いわば、仲介と買取のいいとこ取りをしたようなもので、かかる期間は不動産会社によりますが、3ヶ月から6ヶ月程度と考えておきましょう。
3つ目:売却したい不動産の相場を把握しておくこと
不動産売却の際、必ず不動産に値段がつきます。
しかし、自分の家の相場がどの程度かを理解できていなければ、査定されてもその値段が適正かどうか判断できません。
そこで、同じエリアの似ている不動産物件の情報を参考にし、相場価格を把握しておきましょう。
4つ目:売却にかかる費用を理解しておくこと
不動産の売却では、仲介手数料や税金、その他の諸費用が必要です。
仲介手数料は、取引額が400万円を超える場合、取引額の3パーセント+6万円と定められており、諸費用としては、登録免許税や印紙税、譲渡所得税などが挙げられます。
このように様々な費用がかかるので、事前に確認しておくとよいかもしれません。
不動産売却の流れをご紹介
続いて、不動産売却の流れを解説します。
1番目:不動産会社へ相談する
まずは、不動産会社に相談し査定を依頼しましょう。
この際、ご自身が売りたい物件やその物件があるエリアに強い不動産会社を選ぶことをおすすめします。
その理由として、地元に密着した会社の方が、その地域の相場がわかるのでより適正な査定価格を出してもらえることが期待できるからです。
大手の方が知名度も集客力もありますが、実際に購入される方は同じ不動産会社のお客様だけではなく、他の不動産会社のお客様という場合もあります。
また、媒介契約を結んでもらうために相場よりも高い査定金額を提示されることもあります。金額に惑わされてしまうと、当然売れないので何度も値下げして、最終的に売れ残ってしまい相場よりも安くなる、あるいは予定していた期限よりも長くかかってしまうこともあるので注意が必要です。
ネームバリューや査定金額に惑わされずに、担当営業マンの販売に向けた戦略や査定額の根拠など、話をしっかり聞いたうえで「この人に任せれば安心」と思える会社を選ぶとよいでしょう。
2番目:不動産会社と媒介契約を結ぶ
不動産会社が決まれば、その不動産会社と媒介契約を結びましょう。
この時、自分が把握している建物の雨漏り、周辺の騒音、売却する不動産の状況をまとめて記載した報告書を用意します。
媒介契約には、「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、この中から選びます。
どれを選ぶかで媒介契約を締結できる不動産会社の数や、売買活動の報告頻度などが異なりますので、不明な方は質問いただくことをおすすめします。
3番目:売却活動の開始
媒介契約が済めば、売却活動が開始されます。
これ以降は基本的に売主ではなく不動産会社が主導で売却活動が進められます。
ただし、住んでいる状態で売却活動を進めたい場合は、内覧の日程調整など、不動産会社と打ち合わせをしなければならないので注意しておきましょう。
4番目:買主と売買契約を締結する
売却活動で購入者が見つかれば、買主と売買契約を締結しましょう。
売買契約の前には、以下のものが必要なので各自準備しておきましょう。
・実印・認印
・身分証明書
・登記済権利証
・印鑑証明書
・収入印紙
売買契約を締結する時には、宅地建物取引士が同席し重要事項説明の読み合わせをおこない、売買契約書を交わします。
この際、手付金の授受を同時におこないます。
5番目:物件の引き渡しと決済
上記流れまで完了したら、契約で決めた日に物件の引き渡しと決済をおこないましょう。
決済と引き渡しが済めば、仲介した不動産会社は一旦役目を果たしたことになります。
6番目:不動産売却後の確定申告
売主の方で最後に重要なこととして不動産売却後の確定申告があります。
不動産の売却後、売主は得た利益にかかる税金を納付しなければなりません。
確定申告は、毎年2月中旬から3月中旬の1ヶ月でおこなわれます。
確定申告を行うと、利益にかかる税金の額を減額することが出来る特例制度があり、同様に不動産売却によって利益が得られず損失を生んでしまった場合でも損失を減らせる特例制度もあります。
そのため、不動産売却をした方は必ず行うべき手続きとなりますので注意しましょう。
以上が、主な不動産売却の流れですので、ぜひ把握しておいてください。
売却スケジュールの立て方を解説!
前の章で、不動産売却の流れを解説しましたが、買い手が見つかるまでは想像以上に時間がかかります。
そこで、この章では売却スケジュールの立て方を紹介します。
まず、平均的な売却期間は、マンションが最短で3ヶ月から4ヶ月程度、一戸建てや土地の場合は、最短で6ヶ月程度と考えておきましょう。
この他に、不動産会社を選ぶまでの期間や、売買契約から引き渡しまでの期間も必要なので、さらに1ヶ月から2ヶ月ほどかかると考えておくと良いです。
次に、不動産の売りやすい時期についてです。
マンションや一戸建ては、転勤や転校などの人が動く時期に合わせて、1月~3月の成約が最も多くなります。
それに続いて多いのが9~11月頃です。
この時期に合わせて物件の売り出しスケジュールを組むと有利になるでしょう。
ただし、この時に注意したいのがライバル物件の需給動向です。
似たような物件が売り出していると競合してしまうので、需要と供給を見ながら売り出し時期を選ぶのが効果的です。
このように、適切な時期に売りだすためには前もって査定依頼を行うなど、早めの準備をおこなっておくことが大切でしょう。
マンション・土地をそれぞれ高く売るためのコツとは?
最後に、マンションと土地をそれぞれ少しでも高く売るコツをご紹介します。
マンションを高く売るためのコツ
まずは、マンションからご説明していきます。
マンションは、同じ時期に、同じマンションの中で別の住戸が売り出されているという状況がよく発生します。
競合することで、値切り交渉などが入り、結果的に安く売ることになってしまうということもあります。
この場合、似たようなマンションであれば立地はほぼ同じで、共用施設も同じ、住戸内の仕様や設備といった条件もさほど変わらないため、当然価格が安い方が売れやすくなってしまいます。
こういった状況では、価格以外の部分で住戸を差別化できるようにしましょう。
例えば、南向きの家であれば日当たりが良いですし、部屋の階層が高いだけでもポイントになります。
さらに、住んでいる間にリフォームをおこなったことがある方は、そこも魅力としてアピールできます。
もし、こういったポイントが見当たらないという方は、タイミングをずらして、他の部屋が売れてから売りに出すと、価格競争にならずに済むこともあります。
さらに、マンションが大規模な修繕工事を控えている場合は、その直後に売却活動をおこなうことをおすすめします。
建物の劣化を防ぐために、外壁の塗り替えやエントランス部分など共有部分の修繕をおこないますが、多くのマンションでは、12年周期でおこなわれます。
修繕後は綺麗なので内覧時の印象も良くなり、売却が進みやすくなります。
土地を高く売るためのコツ
続いて、土地を少しでも高く売るコツを3つ紹介します。
・1つ目:土地の状態を良くすること
購入希望者は、購入前に内覧を行います。
そのため、それまでには、土地の状態を整えておくことが大切です。
土地が雑草で生い茂っていたり、ゴミが散乱していたりすると、減額の交渉をされやすくなるため注意しましょう。
所有する土地が遠方にあったりして、なかなか清掃が難しい場合は、多少お金を支払ってでも、不動産会社に依頼してきれいにしてもらうことをおすすめします。
・2つ目:1月から3月の時期を狙って売却すること
前述した通り、不動産には売れやすい時期があります。
一般的に建物付きの場合は1月から3月、建物がない更地の場合は1月から3月より少し早い時期が売れやすいので狙い目です。
新生活を始める人が多い4月に向けて購入をする人が多い傾向にあるためで、更地は建物を建てる時間が必要になるので少し早めになります。
・3つ目:境界線を明確にしておくこと
土地の境界線が曖昧なまま売却をすると、購入後に隣接する土地の所有者とトラブルになる可能性があります。
このようなトラブルを避けるため、購入希望者もなかなか購入に踏みきれないということにつながってしまいます。
また、境界を確認できる「土地測量図」と「土地境界確認書」の作成には3ヵ月程度かかります。
測量費は100平方メートルの土地で60万円から80万円と考えておくとよいでしょう。
まとめ
この記事では、不動産売却の前に注意しておくべきことと、売却スケジュールの立て方、マンションや土地を少しでも高く売却するための方法をご紹介しました。
売却には、様々なコツや注意点があるので事前に把握しておくことでより売却活動が進めやすくなります。
葛飾区立石・四つ木周辺で今後売却を検討している方はぜひ一度当社にご相談ください。